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「五郎。
おまえ16で、
この世界に入ったよな。
関東幻夜連合に目をつけられ半殺しにあったとき、
助けてやったのを忘れたわけではあるまいな」
むむむ。
帯刀が歯ぎしりをする。
あのときはバットで袋だたきにあい、
警察に間に入ってもらって危うく命拾いした。
頭を48針縫い、
右手を2カ所も複雑骨折した。
命の恩人が、
今まさに目の前にいた。
「鉄砲玉だったおまえが、
命を落とさず今日まで生きてこれたのは、
誰のおかげかわかってるやろな?」
「それとこれとは話がべつでさあ」
急に帯刀の威勢が悪くなった。
高橋は畳みかけた。
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