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ペイン
この世とは忘れることが当たり前のようだ。
当然のように平和をむさぼり、たらふくメシを食い散らかす。
飽食は飢餓の苦しみと引き換えに、人にエゴを覚えさせる。
戦争がこの世から愛を殺し、平和がこの世から恐怖を忘却させる。平和が永くもった試しは無い。武器商人のうすら笑いが聞こえてくる。
俺はペイン・カスタネット。
この国の軍隊に入隊してまだ間もない、新兵という奴だ。
俺の国は平和国家だった。だが魂胆だらけの政治家政党によって、国民は愛よりも名誉を選ぶようになった。
そう、すべては計画どうりに・・・
惑星が人間を見放してしまった。もう帰るべき愛は居ないのか?
暗く無情な時代が訪れた。俺の家族は今何処に居るのか。
俺達の大隊に、試作の新型兵器。
対有人戦闘用擬人が実戦配備された。
平たく言えば、殺人ロボットだ。こんな物を警察自警団は。
国家予算をつぎ込んで密かに開発していたのだ。
こいつの脳にあたる、CPUはオンラインで全軍のコンピュータと随時つながっている。
ミント軍曹「良いか、貴様ら」
「国家の威信をかけたこのプロジェクト」
「擬人部隊が師団規模で運用が実用化されれば」
「貴様ら人間の兵士など、無用の長物」
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