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桜の木の下で、
来る日も来る日も
愛を囁くキミに少し呆れながら
でも、この時間が永遠に続くよう
願わずにはいられませんでした。
どれくらいの時が流れたのでしょう。
キミが来なくなってから、
私はなす術なく
少しずつ弱っていきました。
今年、私は生涯を終えます。
未練などありません。
けれど、
一つだけ叶うのならば、
私に優しく触れるキミの手や
時折垣間見えたキミの真剣な眼差しが
好きだったと伝えたい。
だから、今年咲かせる桜は
キミに捧げよう。
一足先に空に溶けたキミに届くように。
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