第1章 空白の記憶

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私は帰りに家の近くにある小さな神社に寄った。 赤い鳥居が印象的な静かな場所。 不思議と落ち着く場所だった。 私はよくこの神社に小説を読みに来る。 …記憶喪失。 小説読んでいてふと、この言葉に目が止まった。 「そういえば。」 私は以前、記憶喪失になった事がある。 原因も何も覚えていないが、未だに思い出せないことがあるのだ。 その事を思い出そうとすると、 心にぽっかりと穴が空いたような苦しさと謎の胸の痛みに襲われる。 …きっとトラウマだろう。それなら思い出さなくていいと思っていた。 しかし、そう思ったのも今日までだった。 次の日 突然の出来事と共に私の考えは大きく変わる事になる。
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