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「食事の話かの? それならば、ヤギ乳か牛乳をあげておけば良い」
「そうなのか。昨晩は魔人の女に母乳を分けて貰ってたんだが」
「ふむ。魔人のものでは薄いじゃろうな。乳幼児とは申せ、竜の化身じゃ。濃厚なもんをくれてやるがいい」
「ふぅん。濃厚なものを、ねえ」
何の気無しに目線を巡らせると、レイラと目が合ってしまった。
オレとしたことがヘマをしたもんだ。
このタイミングで自意識過剰女を見てしまうだなんて。
それから事態は予想通りの展開を見せる。
レイラは顔を真っ赤にして両手で自分の胸元を覆い隠した。
そして羞恥をフルチャージしてから抗議を始める。
「ちょっと! どうしてそこで私を見るのよ! 言っておくけど、出ないからね!?」
「わーってるよ、うるせえ。お前の汚ねえ乳なんか、この子に吸わせる訳ねえだろうが」
「汚いって、ひどい! あのね、これでもまだ誰にも、その、触らせて無いんだからね!」
「はいはい凄いね偉いね純潔だねークソ邪魔臭いからしばらく口閉じててー」
「ぞんざい過ぎでしょ。今に始まったことじゃないけどさ……」
半裸の女が不機嫌そうに黙り込んだ。
こいつは毎日のように胸元の開いた服と、極端に裾の短いスカートを履いてるのに、妙に身持ちが固い。
きっと貞操観念が歪んでるんだろう。
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