第3話  名付けの権利

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理由は、名付け親になる権利だけが欲しいから。ひと儲けできそうなんで。 「これは誰が書いたんだろうな、システィア?」 「さぁー? 誰ですかねぇ知らない子ですねぇー」 「そうかそうか。書いたヤツに気前良くくれてやろうと思ったが、誰だかわかんねぇんじゃ持ち越しだな」 「はい! 実はそれ、書いたのはシスティアさんで……ヘンモッス!?」 椅子にもたれ掛かりながら、システィアは華麗に気絶。 犠牲者はこれで4人。 あと3人……か。 「さぁて、最後まで立っていられるのは誰かな?」 「タクミさん趣旨! 趣旨を忘れすぎです!」 名前はアメリア。 由来は、言葉そのものについては知りません。おとぎ話に出てくる可愛らしい女の子から取りました。 「うん。悪くねぇな」 「ほんとですかタクミ様!」 「アメリアって、僕らの居た世界でも使われる名前ですよね。意味は確か、愛される人とか……そんな感じです」 「うんうん、良いじゃねぇか。少なくとも今までで一番だぞ?」 「ありがとうございます! 調べた甲斐がありましたぁ!」 中々良い、というか気に入った。 オレが考えたやつと比べても、ずっとしっくり馴染むし。 というか、この後に発表する勇気がない。 後はリョーガの賛成さえ貰えれば、満場一致の可決となる。     
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