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「ママ、あそぼ!」
「わかりました。ボールを使うのですね?」
相方のチェンジを言い渡されてしまった。
だからダイチはイリアに委ね、オレは大木の木陰へと向かった。
木の下には長椅子が置かれていて、そこにはアメリアを抱き抱えるアイリスがいた。
今度は娘の様子の確認だ。
自分がまるで浮気男のような気がして、何となく気まずい思いが過(よぎ)る。
「どうだ。アメリアの機嫌は」
「さっきミルクを飲み終えた所です。機嫌の方は……」
「エヒッ。エヒッ……」
「ちょっと泣いてんのな」
「うーん。眠たいのでしょうか?」
アメリアに教えてもらったのは、赤ん坊は眠るのが下手という事だ。
これまでは、放っておけば勝手に寝るもんだと思ってたが、とんだ認識違いだ。
眠い時にうまく寝つけないと、メチャクチャ泣きわめくのだ。
「ェェエエーーン!」
「おっと、本格的に泣いちまったな」
「どうしましょうか。一度家に戻った方が……」
「ギィヤァァアアーーッ!」
アメリアに教えてもらったこと、その2!
赤ん坊は遠慮無しに大声で泣く!
耳いってぇ!
「ああぁ、今までで一番激しい泣き方です! なんとかしないと!」
「……ちょっと待て。何だこの魔力は!?」
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