第2話  ようこそアシュレリタへ

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「あと、お前はそろそろノーパンを卒業しろ」 「お断り申す」 唐突におっさんみたいな声を発して、イリアが街へと消えていった。 相変わらず変な奴と思うが、それ以上追求はしない。 考えたってどうせ理解できないのだから。 そんな細やかな疑問も、赤子の世話をしているうちに忘れていった。 オレが切望したマリィたちの帰還は、翌早朝だった。 さすがに同日の戻りは不可能だったらしい。 出迎えに行くと異様に消耗したリョーガが目に付いた。 「おい、どうしたんだ? お前は何でそこまで疲れてんだよ?」 「妾たちはか弱き女にすぎぬ。故に執政官殿に運んで貰ったのじゃ」 「運んでって、3人ともか? バッカじゃねえの!? 人使い荒いにも程があるだろ!」 「た、タクミさん……ただいま、戻りました」 「リョーガ、災難だったな。じゃあ、執務室に行って今日の仕事を片付けてこい」 「あなたが、一番、荒いと、思いますが……」 後ろ髪を引かれる思いで、リョーガを仕事場に放り込んだ。 すまんリョーガ。 お前じゃないと国政が回らねえ。 今日くらいは仕事を変わってやりたいが、オレは働くことが苦手なんだ。 「それはさておき。マリィ、赤子には何をやればいいんだ?」     
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