猫ちゃんを迎えよう

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「……僕と、暮らさない?」 「え?」 「付き合ったばかりで早いかもしれないし、もしかしたらネこちゃんは実家に帰ってゆっくり暮らしたいっていう願望があるかもしれないけど」 「……」 「もしネこちゃんが嫌じゃなければ、僕と一緒に新しいおうち借りて暮らさない? すぐに岩手にも帰れるように東京駅の近くにしようよ、そしてネこちゃんみたいに可愛い猫を飼って幸せに暮らすのが僕の夢なんだ」 「尚くん……ありがとう」 勇気を出して言ってみたけど、許してくれるかな。 もしネこちゃんが将来は実家の近くで暮らしたかったら僕も岩手まで行くよ。 それだけ、今僕はキミにハマっているし、これからもきっとハマってく。 ネこちゃんも……そうだといいな。 「……一緒に、暮らそう?」 「いいの?」 「うん!!」 「やったあ!!」 近くにキミがいる幸せを、もう少し早くに感じていればよかったと思うくらいに、キミが好きだよ。 キミは温かくて優しくて、ぎゅってするとふわふわでやっぱり猫ちゃんみたいだよ。 一緒に岩手旅行に行くときは、しっかりと向こうの街を見てこないとね。 将来、一緒に住むかもしれないから。 「この、猫ちゃんにしない?」 「あ、可愛いね」 ネットで猫の画像を検索したりしながら、新しい同棲生活の夢を膨らませていく。 そういえば、もうすぐネこちゃんの誕生日。 僕をお祝いしてくれたみたいに、僕もたくさんお祝いしてあげたいな。 これからもよろしくね、僕のネこちゃん。   【おわり】
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