プロローグ

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星が点々と並ぶ、暗がりの夜。 俺は一人残されたベッドの上で、君からの手紙を読んでいた。 涙が一粒、また一粒と頬を伝って、その手紙にポタポタと落ちていく。 どれ程願っても。 どれ程祈っても。 君と過ごした日々はもう、帰ってこない。 君はもういないはずなのに。静まり返った部屋の中に、俺は君の声がこだまして聞こえた。 『愛してるよ……』 それは俺が聞いた、君の最後の言葉。
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