再会

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咄嗟に受け止めることができてよかった。 マコトは腕の中のツーをのぞきこんだ。 気絶をしているようだ。 息はしていて、大きな外傷はなさそうだが、顔には殴られた跡がある。 この調子だと体の方も殴打されているに違いない。 「これが、国王?なかなか笑わせますね。」 ツーの様子を窺っていたマコトはハッと顔を上げた。 微笑する桃色の髪の男の長髪が風に揺れる。 「へっ、本当に国王自ら魔剣を取りにくるとはな!」 赤毛の男は、そう言うとへらへら笑った。 するとその男を指して少年王は言った。 「ねぇね、さっきの話、なんならコイツと君の部下をトレードしようよ。」 「ええええ!?」 一番驚いたのは指を指された本人だ。 「いや、いいです。彼、ガサツそうですし」 とりあえず、お断りだ。 ちょっと口悪そうだしね。 「ええ!?ソクトーかよ!ってか、お前、女の癖にチョーシ乗んなよ!!」 「いえ、当たってますよ、(アール)はガサツです。」 桃色の髪の男が何故かフォローしてくれる。 「おま!!」 「あと、誰の事を言ってるかわかりませんが、いくらお金を積もうが私の部下をあなたに渡す気はありません。」 「誰の事かわからない?」 白髪の少年は一瞬怪訝そうに顔をしかめたと思うと、いきなり笑いだした。 「ははは!そうきたか。まぁいいさ。君に彼は手に余る。きっと自ら手放す時がくるだろうね。」 本当に誰のことを言っているのだろうか。 それに、手放す? 「今日は僕は機嫌がいい。あんた達を見逃してやるよ。」 その台詞はその気になればいつでも潰せる、ということだろう。 悪役の悪い癖だ。 でも、力ずくで奪ってやる!!とか言われなくて良かった。 恐らく私一人では、この3人を相手には勝てないだろうから。 「10秒待ってあげるよ。それで、僕らの部下が君を追いかける。部下と言っても使えないような下っぱだから、逃げ切れるよね。ま、逃げ切れなかったら君は死ぬだろうけど、それはそれでしょうがないことだ。アドバイスをあげるとしたら、、、そのお荷物は置いて行った方がいい。」
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