再会

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・・・・・ どうしたら良かったのかわからない。 何も考えられない。 頭が真っ白というのはこの事を言うのだろうか? 先程あったことを脳が記憶しないようにと、拒否しているのがわかる。 死体の山。 流れる血。 あれはみんな死んでいた、、、? いや、そうであってほしくない。 そうでないに決まっている、、、 グルグルと同じ言葉を頭の中で繰り返して自問自答している。 ツーは今、合流した部隊の医療班の懸命な治療を馬車の中で受けている。 エリアスは大男の攻撃を避けきれずに左腕に大きな傷を作っていた。 私の魔力を分け与えて、治癒するとなんとか綺麗な肌に元通りになったが。 エリアスは私に謝った。 守れなくてすまない、と。 そこで悟った。 自分の身を危険に晒すことはつまり、臣下はもっと危険に晒されるということなのだ。 こんな初歩的なこと、わかってるはずだったけど、、、 私は臣下や部下に頼りすぎている部分が多いし、人間としても王としても自分はまだまだ未熟だ。 本当に情けない。
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