再会

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視界をスヴェンさんが遮ったかと思うと私に背を向けて水の壁を作る。 隙間からナイトが飛んで来た「魔剣」を手で掴むのが見えた。 エリアスが私に覆い被さり、ぎゅっと体を抱き締め、少し強引に胸に私の頭を押さえつけた。 横目で見ると突風と共に砂埃や石粒が舞い上がり、木々の破片が飛び交っている。 それがスヴェンさんが作った水の壁に勢いよくぶつかっていた。 ナイトがどうなったか見たくて身動ぎするが、エリアスが拘束を解かしてくれない。 全ては一瞬で起こったことなのにスヴェンさんが魔法を解除し、エリアスが腕を緩めた時には長い時間経った後の様に思えた。 「ナイト!」 一直線に線の入った森へ駆け寄ろうとすると、それを遮る様に手がふさいだ。 「私が行きます。エリアスとそこにいて下さい。」 スヴェンさんは紫色のマントを翻し、森へと入っていく。 「怪我はしてないかい?マコト。」 「あ、うん、ごめんねエリアス。」 ぼーと立ち尽くしていただけで、スヴェンさんとエリアスに防御丸投げしてしまった、、、 「いや、私にマコトやナイトくらいの勇気があれば良かったのでしょうが、、、」 「あの魔剣を取る勇気ってこと?いやいや、なくていいと思うよ。」 「アレ、魔剣だったのかい?」 エリアスは目を丸くした。 「あー、、、実は、ね。」
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