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「わっ、五十嵐くん!?危ないよ、そこにいるとチョコの海が……」
「長谷見の夢、おもしろいな」
また笑われた。
さすがに私も、ここが教室で、変な夢の内容を口にした上に更にそれを彼に聞かれてしまったことはもう理解している。
五十嵐くんが、今日ずっと水族館ネタで騙してくるから、夢で溺れかけた。
海水じゃなく、液体チョコだったけど。
誰もいない教室に、五十嵐くんとふたりきり。
毎日喋っている相手ではあるけれど、この状況は結構緊張するかも……。
何か話を……。
「えーと……、あ、五十嵐くんは何でまだ残ってたの?補習でもさせられてたの?」
「長谷見と一緒にすんな」
「私だって、補習なんてしたことありません!」
冗談にまともに返すと、五十嵐くんは目の前で声を出して笑った。
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