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「あの…私…どうして…?」
彼女は少し警戒しているようだった。
当たり前だ。目を覚ましたら、知らない男の部屋にいるのだから。
「あ、何もしてないですよ!ただ、昨日君、熱があったみたいだったから…」
俺は慌てて昨晩の出来事を早口で話した。
何か変な誤解でもされたら、困る。
「俺の家に連れてきて、一応助けたつもりだったんだけど…。余計な事だったかな…?」
「いえ…そんなこと…」
全てを話すと、彼女の顔に安堵の表情が浮かんだ。
「すみません…。ありがとうございました…」
「いや、こちらこそ、勝手なことしてすみません…」
二人して頭を下げる。
何とも変な光景だった。
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