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くすぐったそうに身を捩りながらも、徐々に息が乱れていく。余裕のあった薄茶の瞳が、恐れるようにクラウルを凝視している。
「知らないだけだ、自分の体を。お前は感じやすいよ」
「そんな…っ!」
言う間も、クラウルの指は動いている。
太股の内側の薄い部分を撫でれば、ビクリと大きく足が跳ねて自然股を開いた。それをいいことに付根も触れて行けば、甘く切ない声が漏れていく。
決して可愛くはない男の声だ。低く掠れ、甘く響く。腰骨が痺れるように重くなる。心臓の音が加速している。確かめ、追い詰めるような行為が癖になってくる。
舌が柔らかく乳輪の辺りを撫でた。途端、ゼロスは仰け反るように熱い息を吐き体を強ばらせる。意地悪に周囲ばかりを刺激すればそこからぷっくりと持ち上がり、触れていないはずの乳首は尖り始めている。
「ここは、当然だな」
「っ! ぁ!」
羞恥からか、快楽からか。赤く染まる頬と濡れた瞳。それが、睨み付けてくる。
なんとも可愛らしいじゃないか。息を殺し、声を殺し、こんなに感じやすい体をしているのに抵抗している。
もっと、恥じらう姿を見たい。その可愛くもない視線が甘く熱を帯びて蕩けていく様を見たい。声を抑える事も叶わず、求める言葉を聞きたい。プライドを挫き、足を開くように。
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