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炬燵が置かれてある和室に持っていくと、テーブルが3つ出ていた。
父が陣取っている炬燵に味噌鍋、真ん中のテーブルに塩レモン鶏鍋、端のテーブルに豆乳鍋を置いた。
明日香は悠理が作ってくれた塩レモン鶏鍋が気になるので、そこに座ることにした。
炬燵には父と母、遥香と斗真、真ん中のテーブルには明日香と涼香、順一が座り、豆乳鍋のテーブルに孝雄と悠理、シェンメイが座った。
準備が終わる頃に、洋子が清楚系美人を連れてやって来た。
「お帰りー!明日香!元気やったー?」
「ヨーコさん、年取ってます?全然変わってないですね。」
「第一声がそれ!?そんなことあるようでないんやけどなぁ?明日香は初めましてやっけ?」
「こんばんは、佐渡由希奈です。」
「関口明日香です。……………………ん?佐渡由希奈??」
聞き覚えのある名前に、明日香は失礼なのを百も承知で、由希奈の顔をマジマジと見た。由希奈は気まずそうに笑っている。
「失礼なこと聞きますけど……佐渡さん、高校何処でしたか?」
「えっと…東高校です。」
東高校の佐渡由希奈……。
「………ええーーー!!!??ユキナ先輩!?ウソやん!!!え!?あのバリバリのギャルの先輩!?」
「ユキちゃん高校の時ギャルやったん?」
目を丸くする全員に、由希奈は苦笑いするしかなかった。
腰を抜かしそうな明日香に由希奈は苦笑いのまま、声を掛けた。
「まぁまぁ、私も色々あってん。
それより食べましょ!美味しそう…私お腹空きました。」
「そうやね。ヨーコちゃんもユキちゃんも好きなとこ座り!」
「あ、そうや奥さん。お酒ばっかで申し訳ないけど。」
「あらあら、またたんまり買い込んで。ま、どうせ呑むやろしねぇ。」
母は袋を持ったまま台所に行き、洋子が持ってきたビールやらハイボールやら缶チューハイを冷蔵庫に入れた。
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