管理人さんしたら?

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カーテンから差し込む太陽の光で目が覚めた 。 充電してあるスマホで時間を確認すると6時半を過ぎた所だった。 隣で寝ている斗真とベッドで寝ている遥香はまだまだ夢の世界にいる。 「アカン…寒い。」 2度寝しようかと思ったが、流石に帰ってきていきなりそれをやると両親に怒られそうだったので、斗真を起こさないようにそっと布団から抜け出す。 遥香と斗真の向かい側の部屋が明日香の部屋だ。 以前は涼香と一緒に使っていたのだが、涼香が看護学校の寮に入ってからはずっと明日香が使っていた。 明日香も東京の大学に進学と同時に出たので、戻ってくるまでは物置部屋状態だとは涼香から聞いていた。 部屋の扉を開けると、明日香が東京から送った荷物と、恐らく涼香の物だろう、医療関係の本棚にアルバムが置かれてあった。 それらを横目に大きめの旅行用鞄からパーカーを取り出し、それを着込む。 リビングに行くと、姉が部屋着のままコーヒーを飲みながら、朝の芸能ニュースを見ていた。 両親の姿は見当たらない。 「おはよう、お姉ちゃん。」 「おはよう、早くない?」 「うーん…何か目が覚めた…。」 「そっか。あ、コーヒーいまインスタントしかないねん。薬缶のお湯冷めてるかもしれへん。」 「お父さんとお母さんは?」 「喫茶店の準備。あんた今日は部屋片付けよ〜。」 コーヒーを入れた明日香は、ソファに座る涼香の隣に座った。 「今日、お姉ちゃん休み?」 「うん、今日と明日ね。あ、この女優さん2階の順ちゃんの幼馴染みやねんで。」 テレビに映るのは"カメレオン女優"といま注目されている、斉藤凛子(さいとう りんこ)だった。 出演した映画のPRなんだろう、番組の取材に応じており、ぽやーん、とした雰囲気は、ドラマや映画で見せる顔とは全く違って見えた。 「順ちゃんって横山さん?」 「うん、そう。」 「へぇー…斉藤凛子って関西なんや。全然なまってへんね。」 「長田区やでー。公園のハト見てギャン泣きするぐらいの子やったのにーって言うてたわ。」 同情のしようがない快楽殺人犯やってたと思ったら、呪われてるんじゃないか?と思わざるを得ないような壮絶な幸薄美女や、"え?斉藤凛子このドラマ出てたの?"とスタッフロール見るまで気付かないような影の薄い女性を演じているのに。 女優さんってやっぱ凄い。
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