素麺って便利だけど、量が多いと消費に困る

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「順一、久しぶり。」 「どないしたん?珍しいやん。」 「なぁ…お前今日はなんか予定あるん?」 「いや?ないけど、どないしたん?」 「行ってから言うわ。1時間後ぐらいに行けると思う。」 「分かった。車で来るんやったら、駅の近くにコインパーキングあるからそこに停めてな。」 一言二言話して電話を切ると、明日香がニヤけた顔をしながら順一を見ていた。 「チヒロって…女の子??」 「残念、男です。幼馴染みで兄貴みたいな奴です。」 「なーんや、男の子か。」 「1時間後ぐらいに来る言うてるんで。明日香さん俺、部屋の掃除しときたいんで…。片付け出来んくてすいません。」 「うん、ええよ。片付けなんか。素麺の消費を手伝って貰ったんやし。あ!そうや!順ちゃんちょっと待って!!」 明日香は冷蔵庫を開けて、ガサゴソし出した。 「そのチヒロさんってさー、甘いもの好きー?」 「え?はい、甘党です。」 明日香は冷蔵庫から箱を取り出してテーブルに置き、箱を開けた。 「コスモスのお客さんからのお土産。ウチ6人家族やけどさ、何思ったか知らんけど3つ買ってきてくれてん。流石に食べられへんわ。」 中はホールのチーズケーキだった。 「北海道行ってきてんて。関西やと北海道物産展とかでしか手に入らへんやつらしいんよ。お姉ちゃんも遥香も斗真も流石に食べんくてさ。賞味期限が今月中やから何とかせな思っててん。折角やから。」 「え?悪いですよ、そんな…。」 「ええからええから。蛍光灯替えるん手伝って貰ったし、素麺の消費も手伝って貰ったし!お父さんもお母さんも困ってたとこやねん。」 明日香はチーズケーキの箱を百貨店の袋に入れ、順一に無理やり持たせた。 「……じゃあ頂きます。チヒロ、チーズケーキ好きなんです。」
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