脅迫は突然に

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もう、悔やんでも悔やみきれない。 なんで、今日に限って『天使の誘惑ブラ』の上下セットを装備してしまったのか……。 なんで、トイレに行ったあとにストッキングにスカートが挟まっていることに気が付かなかったのか……。 これでは、『ツーケーが出しマル』ではないか。 いや、まぁ確かにこのまま外に出たら、恥ずかしさで爆死した危険性もあったけども……。 「ねぇ、どうすんの?それとも、最初から誘う気だった?……これって、“俺が作った下着” だよな?」 そう言いながら、イケメン悪魔ストーカー部長は、スマホにしっかりと収められている私のお尻を拡大した。 あろう事か、Tバック。腰の部分の大きめのリボンが可愛くて選んだ戦闘服。 ワインレッドのショーツが、如何にも『勝負します』と言っているようで、死にたくなる。 「しかも、ワインレッドって限定色だろ?……もしかして、今日、勝負だったとか? 」 「ひぃっ!」 やめてくれぇ! 私はとにかく必死で頷きまくった。 どうでもいいから早くスカートを直したい!! 私は、仕方なく突然突きつけられたイケメン悪魔ストーカー部長の脅迫を受け入れることとなった…… 「あんた性格悪過ぎ!!鬼っ!悪魔っ! このっ……う……う〇こっ!!」 ようやく離して貰えて、ストッキングに挟まっていたスカートを救出した私は、とにかく文句というか、相手に罵倒を浴びせたくて……ーー テンパってたんです。 語彙の少なさというか、小学生並みの罵倒とかは、この際許してください。
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