やうやう広くなりゆく生え際 少し明かりて

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「おっと!」 瞬間的に私を抱きしめた部長は、意味深な笑みを浮かべている。 ーーなんか、嫌な予感……。 こんな時の予感は不思議と当たるものです。 「オマケにBL本読んでるような腐女子だしな」 「なっ!? 」 ーーバレてたーーーっ!! 「初めて部屋に行った時、お前が風呂に入ってる間にテレビボードの中から崩れ出てきた」 しかもかなり初期段階でお気づきでしたーー!! 何も今それを言わんでも良いではないか! と、焦りに焦り尽くしたけど、部長がとても力強く私を抱きしめてくれちゃったものだから、どうでも良くなってしまう。 「……そんな秘密がなんだ。コンプレックスがなんだ。真紀の『オモジョ』の『オモ』は、思いやりの『オモ』! 俺がお前の全てを包み込んで、丸ごと愛してやるよ。……なんせ俺は、ブラジャーみたいな男なんだからな」 「うへーんっ!! 部長っ!! 」 「いい加減、部長はやめろ! 」 ーーブラジャー系男子、最高です!
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