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カイジ浜でゆっくりしたわたし達はその後、自転車に乗り竹富島の沖縄らしい風景を満喫した。
「わっ、塔がある~」と真理子は言ったかと思うと自転車を投げ捨てるかのように停め走り出した。
「ちょっと、真理子待ってよ」とわたし達は真理子の後を追いかける。
なんて足が速いのだろうか。普段の真理子といえばトロくてのろくてどうしようもない子なのに。
わたしははぁはぁと息を切らしてようやく真理子に追いついたのだけど……。
真理子はボーッと塔の前に立ち止まっている。そして、こちらを振り向いた真理子は、「みどりちゃん、真奈ちゃん塔に登れないんだけど」と言った。
「真理子ちゃんなごみの塔はね老朽化で登れなくなっているんだよ」
真奈ちゃんが言った。
「そんな~せっかく登ろうと思ったのに~」
真理子は半泣き顔になっている。
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