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「おせいさんさえ良ければ、私と夫婦になってもらいたいんです。」
「そ…そんな冗談やめておくれよ。」
「冗談なんかじゃありません!
これからおせいさんと日々を積み重ねていきたいんです。」
「なんで私なんだい。
私なんてこんなに醜くて、一緒になったらみんなに笑われるよ。」
「おせいさんは醜くなんてありません!
おせいさんは一年前に私を助けてくれた時から、身元のわからない私にずっと良くしてくれました。
どんなことにも真面目で一生懸命で、時々強がってみせるけど本当は優しくて、涙脆くて。
他の人がなんと言おうと、私にとっておせいさんは誰より綺麗です!」
「伊佐さん…。
じゃあ、来年も伊佐さんと一緒に桜を眺めることができるのかい?」
「はい!
来年も再来年もその先もずっと、おせいさんと一緒に桜を見たいです!」
「伊佐さん…嬉しいよ。
本当は、ずっと伊佐さんがここにいてくれたらいいと思ってたんだ。
嬉しい…。
こんなに嬉しいことがあるんだね。」
「おせいさん、きっと幸せになりましょう!」
「伊佐さん!」
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