噂の王子様

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俺は机を見下ろしながら疑問符を浮かべる。 何故こっちを見てるんだよ? いやいや、待てよ。 俺じゃなくて、隣に座っている三嶋さんを見詰めてるとか? そう思いながら隣に視線を向けると、三嶋さんが顔を真っ赤にしてモジモジしていた。 …が、その向こう側の王子様の視線はというと…え。 視線がぶつかって硬直してしまった。 完璧に俺と視線が重なっていたからだ。 俺のことを見てる。 確実に見てる。 俺が見てほしくて妄想してる訳でもなんでもない。 な、ん、で~? 俺は疑問に思いつつも神の顔をジーッとそのまま見つめてしまっていた。 もちろん無意識だった。
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