噂の王子様

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そこで俺はハタと気がついた。 えっ、ちょ、俺は何を?! どのくらいかは分からないが、神をずっと見つめていた事実に気がついて動転した。 いやいやいや、確かに神は王子の名に相応しい男だ。 だからといって見惚れるか、俺? 決してやっかみ気分でもファン心理でもない。 何故だか目が逸らせなかったんだ。 これが王子のチャームという力だとしたら、恐ろしすぎる!! 俺は神教徒になんて、なりたくないんだ。 あの目がいけない、あの目が…っ! 母さぁ~ん、助けてぇ!俺、洗脳されちまうよぉーッ!! ひきつった顔をそのままに、俺は何とか首を回すと視界がゼロになるよう机に突っ伏した。 これで安心~。 俺は先生に再び頭を小突かれるまで、そのままウトウトしていたのだった。
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