噂の王子様

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俺の通う学校には、校内どころか他校にも名前の知れた有名なヤツが居る。 きっと名前しか知らない人間が見ても一目で分かる。 そんな人間が、この世に存在していた。 俺が4月から通い始めた公立高校は、街中より少しだけ逸れた場所に建っている創立百年ちょっと歴史があるという他、特別何の変鉄もない高校だ。 そんな市内では普通の学校が一躍有名になったのには、ワケがある。 それがヤツのお陰というか…入学してきた為に、起きた副産物だった。 「あ…」 授業が始まる1分前。 俺が教科書を広げてボヤッとしていれば、教室がザワッと揺れ動いた。 入り口を見てみれば、噂のソイツが入ってくる所だった。
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