アウト・オブ・眼中

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「とにかく今、神どこに居る? どこ見てる?」 すると健太はチラッとそちらを見てから教えてくれた。 「王子、自分の席に座ってる。で、いつもの様に人だかり」 それを聞いて横を見れば、納得。 キラキラ王子の周りは常に人で溢れている。 羨ましくなんてないからな! 楽しそうとは思っても、大勢に気を使うなんて俺にはストレス過多で、胃に穴が空いてしまう。 そこは王子たる所以か。 そつなくこなしている姿に感心さえする。 っていうか、俺を見てたあの時間は単なる暇潰しで気まぐれか。 なんか自分だけ意識して、アホみたいだな。 完全に眼中から外れてる。
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