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西塔蒼真(さいとうそうま)は、2年になったばかりのほどほど真面目な男子高校生だ。
顔も正統派イケメンで背も高いとあって女子にはモテるが、奥手な不器用男子。
その為、彼女いない歴=年齢というやつだ。
なので、部活に精を出していた。
そんな蒼真は先日大会が行われた影響で久し振りの部活休みに、こうして誘われて友人宅へと遊びに向かっているわけだ。
友人の来栖慎(くるすしん)は、高校2年に入ってからクラスで仲良くなった。
決して悪いヤツでは無いのだが、自由奔放な性格で蒼真はたま~に振り回されていた。
ピンポーン♪
普通な住宅街にある普通な一軒家。
表札には『来栖』とある。
間違いない。
チャイムを鳴らして暫くしても誰も出ない。
「?」
ピンポーン…ピンポーン…ピンポンピンポン、ピン
ガチャッ
居るではないか。
蒼真が若干眉間に皺を寄せて、相方に文句を言おうと思ったら知らない人物が顔を出した。
誰?
「…どちらさま?」
相手もキョトンと蒼真を見上げていた。
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