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第1章
彼が消えた。
それは、あまりにも突然だった。
気づいたのは、
その日もスマホのサポートリストを
見たからだった。
眠る前に、
スマホでその配信サイトの
サポートリストを開いて、
彼のサイトを出してから寝るのが、
私の日課になっていた。
「面倒くさい事をするんだな。」
そう思うかもしれない。
けれども、通知登録をしてしまうと、
あのうるさい警告音がするのが嫌なのだ。
「音だって変えれるじゃない。」
そう思うかもしれない。
けれども、
せっかく彼の歌が始まると言うのに
その音楽で始まるのは、
カモミールティを飲もうとしているのに、
シナモンをかじるみたいじゃない?
「彼の歌を加工すれば、
呼び出し音にできたのに。」
そうか、その手があったか・・・
そんな事は、本題じゃない!
問題は、彼が突然居なくなった事!
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