アカトクロ

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アカトクロ

かつて眩しかった太陽の光は次第に黒くにごりはじめ ボクは光にあたる自分の皮膚が汚染されていくのを感じる 醜い肌に醜い唇 まるでそれは白いペンキに一滴の墨汁をたらしたように広がって 体とココロを蝕んでいく ボクは爪を立てて強く怒りを込めて肌をひっかくんだ 肌の皮がむけて赤い組織がむき出しになるまで イタイイタイ でも、かかずにはいられない だって、とても気持ち悪くて もう自分が何だかわからないんだ 痛いのは外側だけじゃなくて 体の中に貯まったマグマが ボクの心を廃(ハイ)にしていく それは、今にも吹き出しそうで 恐怖に打ち震えるボクをあざ笑うように どんどん大きくなって 体からはみ出して ボクの体はバラバラになってしまう バラバラになったボクの体とココロを 大勢の人が踏みつけていくんだろう それでもいいんだ キレイでいたい ヨゴレたくない シロクナリタイ トウメイナリタイ 泡になって消えちまいたい
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