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分かっている。どう考えても体に良くない。 折角湯船にお湯を溜めてもゆっくり浸かる訳でもなく、ただ儀式の一環になっている。 それでも、荒んだ心に効くんだから仕方ない。 『こんな日もあるよね。でも、明日から頑張ろう』 そんな風にちょっと綺麗な空を見ただけで気持ちが切り替えられる訳もなく。 おひとりさまの来月三十路を迎える女の日々のストレスは、世間の認識よりもきっともっと粘着質で。 ぬるま湯では落とせない厄介な代物なのだ。
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