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『美優…』
「もう、やめて。もう…分かった。もういいから、これ以上私に未練を残させないで。
悠太を嫌いにさせてよ。こんな終わり方…ずるい…よ…」
涙と鼻水で顔も声も、もうグチャグチャだった。
電話で良かったと最後の最後で思った。
彼の記憶に残る最後の私は、笑顔の私でありたい。
だけど、私の記憶に残す彼の最後の言葉は。
「…最後に一つだけ、お願いがあるの。
それで終わりにするから…私の事、嫌いになったって…言ってほしい。」
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