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千秋は最後まで、黙ったままじっと私の話を聞いてくれた。
「以上、報告終わり!」
明るく話しを結んだ私を見て、千秋の方が泣きそうな顔になっていた。
「…ごめん。そんな時に側にいてあげられなくて。」
「そんなの仕方ないよ。千秋は仕事で日本にいなかったんだし。それに今こうして聞いてくれてる、それだけで私は十分だよ。」
と笑ってみせた。
「無理に笑わなくていいのに。」
と、まだ心配そうな眼差しを向ける千秋。
「無理してるわけじゃないよ。あれからもう1ヶ月も経ってるし、いつまでもウジウジはしてらんないもん。それにこれから仕事も益々忙しくなってくるから、しばらくは恋より仕事に忙殺されそうだし。 だから今回は本当だからね。」
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