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さて敵のレイプマン黒田明はどうしていたのか。時間を巻き戻す必要があった。
田中理沙が高滝公民館の裏口から逃げ出した後、黒田明は高滝公民館の玄関から潜入した。無断で何度も高滝公民館を利用していただけに、炊事場の裏口ドアに鍵がかかっていることが、腑に落ちなかった。
ガチャ、ガチャリ、ん、なんだ、さっきは鍵がかかっていた筈だ、あの女ここにいたのか…
黒田明は田中理沙に茶系のスラックスのズボンを盗まれたが、車のトランクに予備の同色のスラックスを持っていた。そう表面的には紳士でハンサムな男を保っていたのだ。
フフフフ、今日の土曜日は野外でのプレーだな、
簡単にこの森からは逃げられやしないさ、周辺はダムに囲まれているんだからな、この先は高滝神社ぐらいしか隠れる場所なんてないんだよ…
ザッザッ、ザッザッ、黒田明は白いクラウンを高滝公民館の駐車場に置いて、9尺道路を歩き出した。
目指す先は高滝神社の調査だ。右手に20センチ程ある大きさのライトをつけて砂利道歩いて行く。
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