37人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
田中理沙に逃げるチャンスがやってきた。このままでは強姦されるのを待つだけになってしまう。
はっ!逃げるチャンスだわ…
サッ、バサッ、バサッ、
これで何とか歩けるわ…
田中理沙は足元に敷かれている新聞紙を掴み取って、脱がされた洋服などを置いてある机の方向にそれを投げ込んだ。
ガサッ、ゴソッ
そろりそろりとガラスの破片を踏まないよう 、新聞紙の上を歩きなんとか靴が履けた。
脱がされた服などを来ている暇などなかった。素早く黒いハンドバッグの中にスマートフォンと充電器をしまい込み、茶系の上着、ブラウス、パンスト、茶系のスカートを右手で掴んで部屋を立ち去ろうとした。
ガタン!
ハッ!あいつのズボン持ち出して、どこかに放り投げてやる!…
ガバッ!ガチャ!
少しでも時間を稼ぎたい一心だった。田中理沙はスタッフルームのドアを開けて、自力で外に逃げ出した。
ヒューーー、カラン、カラン、コロ、コロ、
ドアを開ると風で飛ばされて空き缶が転がる音が聞こえた。11月の中旬で深夜の1時を過ぎれば気温はだいぶ下がっている。下着姿てば寒くてたまらない。
ここはガソリンスタンドだわ…
田中理沙はこの場所は、閉鎖されたガソリンスタンドだったことに気がついた、
最初のコメントを投稿しよう!