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離れたくないなんて素直さを忘れてしまった花びらのよに
削られた奥歯みたいにじくじくと痛む心は誰のせいなの
こもらせた熱などないとそぶりして気持ち揺さぶる卑怯な夜は
共犯を促す指先を拒めなかったスイートルーム
揺らがされる足元にしがみつくほどのみっともなさは持ち合わせなく
臆病に押し止められる腕になお触れようとして悪い子ですか
意味がない片仮名ばかり並べては偽の賢さ装っている
少しずつ近づくほどに遠くなるそんな気がしてこっそり泣いた
はからずもお揃いになるトレンチとスーツではにかむグループライン
グーグルに頼って右往左往する東京駅は大きな迷路
新薬もジェネリックさえも効果なき病は君のせいよと嗤う
傷つくと傷つけるから逃げてきて失うものは大きく多く
嫌われて仕方ないよと苦笑する度にチリチリ胸が焦げつき
フィクションで動くヒロインたちにふと羨ましいと呟いてみる
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