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「あ、だいふく。もういたの」
再良の視線の先には純白の手のひらサイズの鳥が机で遊んでいた。
主を見つけただいふくは嬉しそうに近づいてきて、まるで話しかけるように『 チュチュチュ,ピユルルル 』と鳴いた。
「うん、ね。綺麗な部屋だねぇ」
仰向けでベッドに沈んでいく体を他所に、腹部に留まっただいふくとお話しする。
「今回は、千葉県だってさ。こっちは暖かいねぇ…」
『ピュッピュ,チュチュチュ』
「ね~…こんなとこじゃ、だいふくのせっかくのモフモフな羽が暑いよねぇ…」
かわいそうだ。と再良がふっくらしたモフモフなそれを両手で包む。
「あったか~い…」
目を閉じてずぶずぶと沈んでいった体はため息とともにより深くなっていった。
「……。さて、今回はどうしようか……。」
隅に固められた段ボール箱を見つめながらふわふわを撫でた。
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