Prologue

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あれから2年後。 刑事の北本誠と後輩の南條肇はある事件の捜査をすることになった。 現場はとある公園の敷地内。 南條「被害者の名前は大宮茉莉菜(おおみや・まりな)。卯の花女学院高校の生徒です。」 北本「卯の花女学院からだと現場はそんなに遠くないか。財布や腕時計、スマホもそのままになってるから物取りの犯行ではなさそうだし、抵抗した痕跡も見つからないから、顔見知りの犯行のようだな。」 南條「こないだも、高校生が殺害される事件が2件発生しましたからね。貴重品が盗まれてなく、争った形跡もありませんでしたから、同一犯でしょうか。」 北本「それじゃ、大宮茉莉菜の素性を洗ってみるか。」 南條「はい。」 しばらくして。 南條「大宮茉莉菜他、先月に殺害された谷嶋永嗣(やしま・えいじ)と横倉詩歌(よこくら・しいか)には共通点がありました。3人とも日番谷学院中学校の卒業生で、3年生の頃は同じクラスでした。しかし、皮肉なことがありました。」 北本「皮肉なこと?」 南條「はい。3人が3年生の頃、クラスでイジメ騒動があったそうです。それにより、橿原夏代さんが自殺したそうですが、担任やクラスメート全員がイジメを否認、証拠充分だったのに担任は不起訴になったそうです。」 北本「てことは、元クラスメートの誰かによる犯行か?」 南條「実は既に資料がありまして、橿原夏代さんをイジメていたのは主に6名だそうです。先程の3名と、現在黒崎医科大付属高校に通う沼久保文穂(ぬまくぼ・あやほ)、朽木学院高校に通う汰柱喜一(たばしら・きいち)と茶園美春(ちゃぞの・みはる)です。汰柱と茶園は交際中、大宮は沼久保を腰巾着にしていたそうですが。」 北本「取り敢えず、生き残った3人から話を聞くか。」
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