Prologue

5/9
前へ
/14ページ
次へ
数日後、続いては朽木学院だ。 呼び出された汰柱喜一と茶園美春は警察の登場とクラスメートの訃報に目を丸くした。 喜一「それで俺たちを疑ってるのか?」 美春「意味わかんない。」 北本「意味わかんないのはこっちのセリフだよ。橿原夏代のイジメに関わった3人が殺されたんだよ。」 2人「殺された!?」 南條「殺す動機のある方はクラスにいませんか?」 喜一「どーせ沼久保じゃねーか?あいつと横倉は大宮の腰巾着だからよ。」 美春「或いは、瀬又先生とか安楽島さんとか。何かヤバい証拠が見つかったから口封じとか。」 喜一「後は、やっぱあいつだな。元カレの御嵩龍一郎(みたけ・りゅういちろう)。3年の4月辺り、親から恋愛禁止を言い渡されてから、別れ話になったみたいだけど。」 北本「御嵩龍一郎とお前たちは同じクラスか?」 2人は首を横に振った。 北本「ちなみに、御嵩龍一郎は今どこにいるかわかるか?」 美春「確か、万代農業高校に行ったと思う。」 喜一「何かよくわかんないが、将来の夢は農水省でどーこー言ってたから。」 北本「つまり、御嵩龍一郎はそこまで頭が良かったんだな?」 2人は同時に頷いた。 美春「学年の成績、いつもトップ10だったし。」 喜一「ま、美術だけは壊滅的だったけど。」 北本「ところでお前たちに質問だ。今でもイジメを否認してるのか?」 喜一「してなかったらココにはいないっすよ。俺、ココを推薦入試で入ったから。」 数日後、万代農業高校にて。 龍一郎「橿原さんとは2年の春休みまで付き合ってましたが、受験の件やクラスが違ったこともあって、距離を置いていった結果、別れることになりました。その後、橿原さんがクラスメートによってイジメを受けているというウワサを聞いたんですが、真相に辿り着くまでには至れませんでした。」 北本「イジメの光景を見たことは?」 龍一郎「ないです。」 と、いきなり北本の携帯が鳴った。 北本「もしもし?……は?何だと?わかった、用を済ませたらすぐに現場へ向かう!」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加