5人が本棚に入れています
本棚に追加
第1話
『やっと逢えたね』
『長かったな』
『もう逢えないかと思った。でも、神様って本当にいるのね』
『それはどうかな。僕はこれは必然だと思っているけど』
『ふふ、あなたらしい。相変わらずだわ。……ねぇ、本物?触れてもいい?』
『いくらでも』
『あなたも触れて、幻じゃないって信じて。……信じさせて』
『うん。ここに、いるよ。きみこそもう勝手に消えるなよ。あんな思い、二度とごめんだ』
『大丈夫、消えたりしないよ。……ね、私、これからずっとあなたの側で生きていけるかな。そうなら嬉しい。“すき”って言っても、私、消えたりしないよね?』
不安に揺れる瞳。
あの時言えなかった言葉を、今こそきみに。
『うん、きっと大丈夫だ。僕も………きみが、すきだよ』
これは、前世から繋がる約束の物語。
最初のコメントを投稿しよう!