第1章 始まりは3時33分。

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第1章 始まりは3時33分。

「赤木が丘中学校には恐ろしい噂がある。」と全校生徒全員が噂している。 赤木が丘中学校1年 神城隆輝(カミシロリュウキ)はそんな噂気にも留めていなかった。 普段からオカルトや心霊などを全く信じていない隆輝は、 「どうせ学校の中のひょうきんな奴らが、話題作りのために広めたくだらない噂話だろ。」と思っていた。 しかし、二つ年上の先輩 上村若菜(ウエムラワカナ)が休み時間、しつこくその話題を振ってくるので、だんだんと興味が沸いていき、 「そこまで言うんだったら、その噂。本当なのか調べてみませんか?。」と若菜に言った。 そして、「具体的にどんな噂か、教えてもらってもいいですか?」と聞くと、 若菜は嬉しそうな顔で話し始めた。若菜によると、午前3時33分ちょうどに、赤木が丘中学校の体育館の扉を開けると、この世のものとは思えない恐ろしい怪物を目にすることができるという。 また、その怪物が現れる条件というものもあり、その怪物を見るためには、必ず3人で行かなければならないらしい。 隆輝は、「如何にもひょうきんな奴らが作りそうな話だな。」と内心思っていたが、自分が一切信じていないオカルト話が嘘である事を、若菜や全校生徒に知らしめたかったため、その怪物を見る決意を固めた。しかし、自分と若菜が行くとしても、あと一人足りない。これでは怪物を見る条件をクリアしていないので、怪物が現れる保証はない。なので隆輝は、 「あと一人足りないので、クラスの奴らから適当に見つけてきます。」と若菜に話し、自分の教室に戻っていった。しかし、クラスメイトに、 「あの噂を確かめに行く。しかし人が一人足りない、だれか協力してくれる奴はいないか?」 と聞いてみても、誰一人として首を縦に振らない。それどころか、ムードメーカーで、噂話が大好きな天道でさえ、青ざめた顔になり、NOと言った。 「これでは怪物を見ることが出来ない。」と隆輝が焦った矢先、一人だけ手を上げた者がいた。
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