6人が本棚に入れています
本棚に追加
私は、自分が子供を持つことはないと思っていた。
なぜなら、子供の頃から否定されて育ったような思い出が多かったから。
ま、あんまり勉強せず本ばかり読んでいた子供だった。
図書室から借りた本を読み出すと集中してしまい、母の
「ねぇ、これ手伝って」
の声が耳に入らない。
共働きの母は、何回呼んでも返事をしない私に腹が立ったんだろな。
たまに勉強して、
「今日は3時間も勉強したよ」
と報告すると、頼まれていたのに忘れていた食器洗いをガチャガチャとしながら
「たまに勉強しても身につくはずがない!」
と、こうくる。
何か言っても5倍返しぐらいの勢いで反論される。
長女、次女の私、長男という兄弟構成であったが
「長女が私立に進学してお金がかかる。長男には教育を受けさせなければいけない。
よって、お前に出す教育費はない」
と言われた14歳。
絶望を感じた。(そうなんだ、愛されてないじゃん私。分かりました。)て感じ?
実際、中学卒業の翌日からアルバイトで働いた。
タウンページで、「あ」から順に喫茶店に電話をかけまくった。
「私を雇ってください」
「し」で拾ってもらえた。
大人になってから通信で高校卒業したが、やはり行くべき時期に学校へ行くべきだ。
と、私は思う。
とまあ、こんな激しい母親だったので、
私も同じことを自分の子供にするんじゃないかという不安を持っていた。
私と同じ、悲しい、空虚な思いをさせてしまうんじゃないかと。
リストカットさせてしまうんじゃないかと。
最初のコメントを投稿しよう!