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「愛されたい、もっともっとよしよしして欲しい」
とばかり願う私がどうして母になれよう。
愛を注いでもらいたいのに、どうして無償の愛を与え続けることができよう。
そんな私が、母になった。
平成26年(2014年)5月13日。
出会ってしまったのだ。娘に。
抱っこさせてもらうと・・・・きゃ、きゃわいい・・・・
子供の頃から子犬を拾ってきては飼っていた犬好き。
もう手放すことなんか考えられなかった。
平成26年(2014年)3月22日に遠く新潟県で生まれた娘。
翌日5月14日、南国の我が家にやって来た。
こんなに小さな頃から「育てた」のは初めて。
やれおしっこだのうんちだの、あたふたあたふた。
シートにちゃんとおしっこしたと言っては喜び、抱きしめた。
散歩中に石を飲み込んだと思い込み病院に駆け込みあきれられた。
今では「親ばか」と言われている。
ガムなどの拾い食いの癖が直らない娘。
イライラしてリードを強く引っ張り、爪がアスファルトを引っかく音を聞いて落ち込む。
「やっぱり私は親にはなれない・・・無償の愛をこの子に注げてない・・・・」
昼間、居間でパソコンのキーボードを叩いていると「出して」とケージの中からせがみ、
ちゃっかりと私のひざの上で丸くなって寝ている。
この子が「見返り」を求めているか?
キーを打ちながら、肌のぬくもりを感じて幸せな気分の私がいる。
子育てって案外、親が子供から「無償の愛」を学ぶものなのかもしれない。
そんなことを思う今日この頃。
平成30年7月29日(日)
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