母になって4年4ヶ月7日目

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「愛されたい、もっともっとよしよしして欲しい」 とばかり願う私がどうして母になれよう。 愛を注いでもらいたいのに、どうして無償の愛を与え続けることができよう。 そんな私が、母になった。 平成26年(2014年)5月13日。 出会ってしまったのだ。娘に。 抱っこさせてもらうと・・・・きゃ、きゃわいい・・・・ 子供の頃から子犬を拾ってきては飼っていた犬好き。 もう手放すことなんか考えられなかった。 平成26年(2014年)3月22日に遠く新潟県で生まれた娘。 翌日5月14日、南国の我が家にやって来た。 こんなに小さな頃から「育てた」のは初めて。 やれおしっこだのうんちだの、あたふたあたふた。 シートにちゃんとおしっこしたと言っては喜び、抱きしめた。 散歩中に石を飲み込んだと思い込み病院に駆け込みあきれられた。 今では「親ばか」と言われている。 ガムなどの拾い食いの癖が直らない娘。 イライラしてリードを強く引っ張り、爪がアスファルトを引っかく音を聞いて落ち込む。 「やっぱり私は親にはなれない・・・無償の愛をこの子に注げてない・・・・」 昼間、居間でパソコンのキーボードを叩いていると「出して」とケージの中からせがみ、 ちゃっかりと私のひざの上で丸くなって寝ている。 この子が「見返り」を求めているか? キーを打ちながら、肌のぬくもりを感じて幸せな気分の私がいる。 子育てって案外、親が子供から「無償の愛」を学ぶものなのかもしれない。 そんなことを思う今日この頃。 平成30年7月29日(日)image=511007123.jpg
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