生存者

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女性の大声にも、野村は動じず座ったまま。 「そりゃ笑うだろ。ヒロインぶった女が悲劇の女性役を演じてるんだから」 更に野村は両手を叩き、女性を指差した。 「あんた、女優になれるよ。ここから逃げ出したら直ぐに応募しな。賞味期限が切れちゃう前に」 うわぁ、クズを通り越してゲスだ。 女性の怒りは頂点に達したであろう。 「お前、何様のつもりだ」 「ただのサバゲーオタクが偉そうに」 他からの罵声も野村に向いていく。 にも関わらず、本人はその状況を楽しむかのように酒を飲む。 「ちょっと、みんな落ち着いてください」 場を静めようとする石川さんと原島さん。 「もうイヤァ!こんなの死んだ方がマシよ!」 ヒステリックも限界に達した時だ。 バァン! 銃声が響いた。 俺は反射的に肩が揺れ、銃声の方に向く。 シュウさんも飛び起き、全員が咄嗟に身を低くしている。 この男、野村 フユキを除いて。
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