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よろしくどうも、全国の非リア共。俺、山田太一は君たちの仲間だ。何故かって?そう、俺はモテたことがない、というか告白すらされたことがない。もう青春するのは諦めた。女子はみんな俺を絶対に好意は抱かない。それは自信を持って言える。その理由は…
「よぅ!!どうした浮かない顔して。」ニコッ
「いや、何でもねえよ。おはようさん。」ドヨーン
こいつだ。俺の友人であり学年一モテる爽やか系イケメンだ。(ちなみに天然の金髪、母親がイギリス人なんだと。)
こいつは皇 月冴だ。名前までカッコイイってどういう事だよ。ちなみに俺は全スペックこいつに劣っている。それは自分でも自覚している。しかし、何故だ、何故なんだ。
「月冴君!おはよう!」ニコッ
今、月冴に満面の笑みで声を掛けたのは恐らく学年でトップで可愛い松本彩音だ。なぜ許せないかと言うと、
彼女は俺の幼なじみなのだ。
普通幼なじみである俺を好きになったりしないの?
そう、何を隠そう彼女は月冴のことが好きなのである。
まあ、そんなこんなで教室に入ると
「ホームルーム始めるから着席してくれ、っとすまんプリント忘れたから職員室に取りに戻るから、静かに待っているように。」ガラガラッ
シーン…
「ねえねえ、皇くん、放課後一緒に買い物付き合ってよ!」「皇くん、今度の日曜日って空いてる?」ガヤガヤ
始まったよ、月冴の女子軍団の質問攻め
ほんとやめて欲しいよ。席が月冴の斜め後ろだからなんか凄い格差と言うかなんというか…やっぱりモテる男は違うなぁ俺とは違うものを持ってるんだろうな。などと考えていたらその時だった。
突然教室が魔法陣で覆われた。俺の視界に暗闇のみが映される。何も聞こえない、ただ、浮遊感だけが身体中を包み込む、そこで俺は意識を闇の中に落とした。
そして、目が覚めると、そこには、
まるで中世ヨーロッパのような祭殿と、その手前にある玉座に座っているガタイのいい髭おじさんがいた。
「ようこそ、我がオボロギ国へ。私は国王のマイティ=グルースと申す。あなた達は選ばれたのです。運命に、そして神であるミラノス様に!」
(異世界転移キターーー!)
この時はまだハーレムやらなんやらとう言うしょうもないことで頭がいっぱいだった。しかし、この時の俺はまだ知らない。
ここが地獄への入口だということを。
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