寝耳に水だった。

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「ねえ、沙織。あたしと一緒にやってみない?」  寝耳に水だった。 「えっ?」 「ほらさー、沙織さ、高校のときの情報の課題も得意だったじゃん」  個人サイトをいじってた私には、朝飯前だった。中身はというと、妄想の掃き溜めだ。 「それにうちの脚本も文芸部で作ってもらったことあったじゃん」 「あれは、文芸部もみんなでやったから、私は一部担当みたいなものだったし」 「そう言わずに、あたしもいろいろ手伝うからさ。そんなガチにはしないし」  結局、言いくるめられた。というより、私は、早苗と話せる場所が欲しかったんだと思う。調子はいいけど、早苗はいい奴だ。
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