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 やっぱり、世間では一緒に食事とかそういうことは、そういうことにすぐ直結したりしないものなんだろうか。だったら私もそんなに気にすることもないのかもしれない。  幾分かほっとはしたけどほんとにそうなんだろうか。 「家、どっちの方角ですか? 送りますよ。病院の駐車場に車とめてあるし」  駅前での別れ間際、地下鉄への通路とJRの改札口をそれぞれ指さしてきかれた。 「西沢さん、車通勤でしたっけ」  ちょっと得意げに、嬉しそうに、西沢さんは笑った。 「こないだ買ったばかりなんです。だから運転するのが楽しくて」 「えっと、JRですけど家は駅に近いですし大丈夫です。……買い物にも寄りたいので」  この時間ならもうお肉屋さんは閉まってるしほんとは買い物の予定なんてないのだけど、とっさにそう答えて断ってしまった。  西沢さんはちょっと意外そうにほんのわずかに眉を寄せたように思えたけど、次の瞬間にはまたぱっと笑って、「残念。今度はドライブでもいきましょうね」と、そう言った。  いつもと時間が違うせいなのか沼肌のやつはホームにいない。 ――ほんとうに時間のせいだろうか。他の異形もいなくなってるのに。  いつも通る公園に足を踏み入れた途端、昨日と同じに背筋が硬くなった。  またいる。  今日はコロッケも買っていないので素通りするつもりでいた。  それに時間が違うとあの一つ目もいないと思った。     
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