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マネージャー業も悪くないと感じたトキメキ
うちの地元には、女子野球部のある高校がなくて、元野球少女の私は諦めてマネージャーになった。
野球部のマネージャーというのは、縁の下の力持ちの大定番。
部員数も多ければマネージャーの数も多いのが、我が野球部の特徴だ。
部活が始まり選手が練習をし始めると、途端に女の園となる。
先輩マネージャーは怖い。
マネージャーは、気遣いが出来てこその仕事だから、力関係は女子力順だ。
先輩達の女子力が高ければ高いほど比例して、威圧感が出て怖くなる事実が私達の序列を物語る。
しかも先輩達は選手や顧問の先生の前では、いつもにこやかでCAやアイドルばりの笑顔。
それが、さらに私の恐怖心を煽る。
私が野球部に入ったのは、純粋に野球が好きだから。
ベタだけどイチローに憧れたのだ。
野球好きな父と観ていた野球中継で初めてイチローのレーザービームを見た。度肝を抜かれて一気に野球好きになった。
少年野球をやってたし、中学でも練習だけは男子に混じってやってたから、マネージャーの仕事も自信があった。
けど、現実は厳しかった。
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