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「…はいはーい。試験お疲れ様です。」
少しだけ友人たちと話し込んでいるうちに、時間が経ちすぎていたようだ。
試験には出ていなかった女性の先生が教壇に立ち、マイクも無しに響き渡る声で言い放つ。
その先生は、何と無くめんどくさいと言わんばかりな雰囲気を醸し出しながら、僕らを見渡した。
「皆仲良くなったみたいだね。感心感心。
さて、皆も理解してる通り、君達の試験の結果で入学出来るかどうかが決まる。
今はまだ審議中であって、この中全員が受かるという確証はない。だけど、今のところ極端でない限り落ちる心配は無いと思ってくれて良い。皆よく頑張ったね。」
その言葉に、一部の人たちから歓喜の声が上がった。
どうやら、今年の受験生の人数は比較的少なく、倍率も低かった方みたいだ。
「これから寮の説明を始めようと思うんだけど、分かんないことがあったら、すぐに質問をすること。って言うわけで、まず始めに…」
そんな説明が始まって、僕は面倒な気持ちを抑えながら聞くところは聞いて他は聞き流した。
よくある、聞いたフリというやつ。
でも、これだけは聞き逃さなかったんだ。
「はい。」
「ん?あー…レナさんだったかな?質問をどうぞ?」
「僕の名前が呼ばれなかったんですけど、それはどう言うことですか?」
思ったことを質問としてそのまま聞いてみる。
まさかそんな答えが帰ってくるなんて思っても見ない。
「あ、忘れていた。すまないね。
君の寮は、2年生の寮だよ。」
「…は?」
素で声が出てしまった。
「途中参加は異例だからね。急な話で場所を取れなかったんだ。
しばらくはそこで我慢してくれると嬉しい。
比較的1年生の寮とは近いから、食事だけそちらに来ても構わないしね。」
僕は唖然となった。
心の叫びは、なんとなく察してると思う。
うん。´そんな事だろうと思ったよ´、ってね。
そんな感じで、僕の新学校生活は始まったんだ―…。
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