第三章 ~|天災《・・》は冒険に旅立つ~

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「どうせその部屋の持ち主から奪ったんでしょ?そんなこと言って誤魔化すことができるとでも思ったのかしら? ほら、それは私がしっかり受け取ってあげるわ。さあ、言うことは無いの?」 そんなことを言って凄む。 少し魔力を感じたけど、それほど怖いわけでもない。でも、周りにいたその人の御付き以外の人が恐怖に怯えていた。まさかこんなところで魔法を放つわけでも無かろうに。何を恐れてるんだか。 「止めてくださいよ。そんなことするわけないじゃないですか。」「黙りなさい。」 僕の言葉に対して喰い気味に黙れと命令された。 「貴女は泥棒なの。だから、それを私に渡して、ごめんなさいと言って、土下座したら許してあげるって言ってるの。わかった? ほら、もらってあげるから、早く寄越しなさい。」 そう言って手を差し出してきた。
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